PDCAサイクルが回らない
PDCAサイクルとは、計画:P【Plan】・実行:D【Do】・評価:C【Check】・改善:A【Action】の手順をグルグル回して目標を達成しようという考え方です。
広く一般的に知られた社会人の常識ですが、私の四半世紀に及ぶコンサル経験の中で、このサイクルがきちんと回っていた会社は残念ながらほとんどありません。

よくある症状を以下に挙げると
計画と目標の履き違え
目標は計画ではありません。目標を達成するために何をするかが計画です。よく昨年実績を参考に高い数値目標を掲げて計画を組んだつもりになっている会社がありますが、この会社はPが欠如しています。
全社の知恵を絞ってもどうすれば良いか分からないのであれば、それは適切な目標では無いのです。
計画にこだわり過ぎ
計画とのズレを指摘すると、行動を修正するのではなく実態に沿った計画を練り直す会社(または部門、人)があります。PとDの繰り返しで、CとAが欠如しているのです。
私の独断と偏見ですが良い大学を出た高偏差値な方ほどこの傾向が強い様に感じます。そもそも何が起こるか分からない時代に全てを予想するのは不可能ですし、多少のズレは行動の修正でカバーしていく行動力が求められます。
チェックの基準と機会が不適切
物事の良し悪しを判断するには基準が必要です。そのためには定量的な目標を掲げる必要があります。結果目標だけでなく、プロセスを図る指標を持つのが望ましいです。
また、計画内容によって評価するのに最適なタイミングは異なります。1年の目標を1年経ってからチェックしても改善しようが無い訳で、プロセス目標に沿って毎月状況を確認して適切な対策を打つ必要があります。
計画に掲げた施策別に、日々のコミュニケーションで確認すべきテーマ、週のミーティングで検討すべきテーマ、毎月の会議で議論すべきテーマを明確にしておきましょう。

CAPDサイクル
私がコンサルタントとして、業績が芳しく無い会社をお手伝いする時、心掛けていたのはCAPDサイクルです。PDCAサイクルのCからスタートしているだけで、内容は一緒です。
社員は皆何かしらの計画に沿って行動している訳なので、例え月中で今月の実績が出ていなくてもチェックする事は可能です。ここで「月末まで待って」、あるいは締めのタイミングで「来月に数字が明確になってから」と考えているから、改善が後手に回るのです。
チェック(C)すれば、何を改善すべきか(A)が分かり、次に何をすべきか(P)が見えてきます。
私はP→Dをマネジメントサイクルの動脈、C→Aを静脈に例えていますが、これは多くの会社でC→Aの流れが詰まりがちなためです。そこで、この静脈からスタートするとマネジメントサイクルをスムーズに回せる事に気付いたのです。
正しいフィードバックは、行動の改善を促します。CAPDサイクルを回して目標を達成させましょう。

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